Pugwash Interview (from Knowledge Magazine)

では最初に前置きね。
Dream Team(またの名をDynamic Duo)は、二人のプロデューサー、Bizzy BとPugwashのことである。
彼等の作品の殆どは、彼等のレーベル「Joker」からリリースされているが、
何故か彼等の2つの代表作"Raw Dogs"と"Stamina"はSuburban Baseから出ている。
この度Joker Recordsの2周年と25枚目リリースを祝して、アルバムがリリースされることになった。
題してDream Teamの「The Drum & Bass World Series」!
9曲のイカレタトラックがDJに優しいアナログでリリース!
(CDにはさらに2曲のボーナストラックがJokerの秘密倉庫よりオマケされる)
内容は、新曲とお馴染の名曲リミックスのマゼマゼご飯!
で、リミックスがもう大変!Dream Teamのいつものスタイルとはちと違うんだな。
僕はPugwashに会って、もうちょっとそこのところを聴いてみたってわけ。。。。

「俺達の音楽はストリートの奴等に引っ張られてきたんだよ」とpugwashはいう
「俺もずっとレイヴにいって騒いでたし、跳ね回るのが好きだった。
だから今度は俺が皆を飛び跳ねさせるような曲を作って、皆を楽しませたいってことさ。
でも、俺達はこのアルバムを(ストリートの奴等だけじゃなくて)皆に楽しんでもらいたいから、
Rude Bwoy MontyやDecoderやTrendのリミックスをアルバムに入れたんだ。
Rude Bwoy Montyを起用したのは、彼が俺達とは違ったスタイルを持っているからだし、
Decoderはもう全然俺達のとは違う音だよね、そうすることでもっとこのアルバムを皆にアピールしたかったんだよ、
例えばメタルヘッズを好きな奴等とかにもね。
このアルバムは、僕らにとって記念すべきものだし、もともと僕らも何もないところからスタートしたんだ。
Trendは(まだ無名だが)才能のあるやつだから俺達の為に何かしてもらいたかったんだよ、もちろん彼の為にもなるしね。
今は俺は誰かを助けたいと思っているんだ、で、もし彼等が成功したら、僕のことを思い出してくれたらいいなあって」

80年代の終わり、多くの他の人達同様に、Pugwashもまたレイヴミュージックとそのライフスタイルに恋に落ちた。
そのせいで彼は、電線切りの仕事を無くしてしまった。
彼が単なるクラバーからプロデューサーへと至る道は、はっきりとしたものではなかった。
その時の彼のGFが、レイヴをやるときに、彼にTango Man(訳注:?Tangoというのは「オレンジの」という意味だが、
具体的にそういうキャラが存在するのかどうかはよくわからない。日本で言えばキレンジャーの様な感じか?)
の格好をしてくれと頼んだんだ、そして彼はオレンジのスプレーをして、ステージを続けた、そしたらレイヴは大盛況!
そのうち彼は無料で、スタジオを自由に使わせて貰えるようにまでなったんだ。
それで、彼は幾つか曲を作ったってワケ、そうこうしてるうちに彼は自身のレーベルIDからの
Double Dippedと言う名前で知られるようになった。
彼はBizzy B(Bizzyはその頃既に彼のレーベルBrainを数年前からやっていた)とプレス工場でよく顔を合わせていて、
よく彼のことを知っていたんだ。あるときPugwashは自宅の近くでスタジオに入る必要に迫られた、
でBizzyのスタジオがちょうどいい具合近くにあって、その時、曲を一緒に仕上げたんだ。
その出来具合に至極満足した二人は、それから急速に関係を深めて、ついに自分たちのレーベルを立ち上げて、
二人のユニットの曲をリリースすることになる。加えて彼等は、自分たちのシングルをリリースするだけではなく、
Ray KeithやShy FXやL DoubleやMarvellous Caneといったアーティスト達のリミックスもやりはじめた。
彼等は自分たちのレーベルでも近いうちにSwiftや2,3の他のアーティストの作品をリリースする予定だって。

Jokerを立ち上げて2年、レーベルはひとつのピークに達したといってもいい。
そして今年97年はこのアルバムを始めとして新たな計画で、彼等は更なるレベルへのステップアップを計りたい。
「今のところの予定としては、他のレーベルでのリミックスと新曲のリリースの予定が1,2曲ある」
Pugwashは説明する
「けど俺達としては、Jokerでのリリースの質を向上したいんだよ、量じゃなくてね。
だから今年は、もっと自分達のレーベルでの仕事を増やしたいと思っている。
近頃はシーンの中の大多数の人達は、Dream Teamの名前を知ってる様になったけれど、
俺達はもっと先に行って、もっと多くの人に俺達のことを知ってもらいたいんだ。
これは自分たちの為だけじゃなくて、ジャングルを制作する全ての人達にとってのためなんだ。
アルバムを作ると、これはヨーロッパにも輸出されるし、話によれば日本やアメリカにも輸出される。
これは金儲けだけの話じゃない、ステータスを得られるんだ。
実際、名前を知られることはいいことだよ。Dream Teamという名前がシーンに浸透して欲しいだけなんだ、
そしたらBizzyと俺は、世界中を旅できるだろ。
そりゃお金はいいもんだけど、みんなに認知されることが俺達の本当の目的なんだ。
これからもずっと俺達は音楽をやっていきたいし、3,4年だけプロデューサーをやったら、
その次の年はフォークリフトの運転手なんてのはごめんだからね。」

プロデュース、DJ、レーベル運営これらを見るかぎり、
Pugwashはこの先フォークリフトの運ちゃんになることは当分ありそうにない。
彼はプロデューサーとしてはよく知られているが、DJとしてはあまり有名ではない。
がしかし、彼はDJをすることがめっぽう好きらしい。
「今も俺はKool FMで2年DJをやりつづけてるよ。Jungle Feverでは水曜日にやってるし、
彼等のDJ組合にも入っているんだ」と彼はいう、
「俺がDJをするのは殆どがロンドンの外だけど、あんまり気にしてないね。
DJはDJじゃん、そうすることで皆に俺の音楽を伝えることが出来るんだし。
確かに俺は他のDJ程、まめにやってないけど、DJをすることでリフレッシュして、
スタジオワークやレーベルの書類に集中することが出来てるんだ。
なかなかいいバランスだよ。でも、まあもうちょっとギグを増やしたいけれどね。」

レーベルの仕事はどんなふうにやってるの?
「Bizzyと俺で分担してるんだけど、もう2年もやってきてるからね、今はあらかたのことはわかってきてるね。
でも、最初の6ヶ月はマジで悪夢だったね!書類には俺が聞いたこともないような言葉が飛び交ってたから、
皆に教えてもらわなきゃならなかった。でも、最初はちょっと戸惑ったんだけど、
とにかく書類にサインしてもらうことを怠ったら、今度は自分が困ったことになるんだからね。
今じゃ今度のアルバムだって、すいすいと書類仕事はこなしたよ。
Bizzyはレーベルの仕事を俺よりも前からやっていたから、彼に頼ることができたってのもあるけどね。
それでも毎月なんかのことで悩まされるんだ、「もっとうまくやれるかなあ?」とか
「これはどういう意味なんだ?」って感じでね。」 じゃあ、最後に質問。
フラストレーションを感じることってある?
「例えばね、長年音作りをやってきて、めちゃくちゃ新しくて、誰の曲でも聴いたことがないようなサウンド、
もうほんとにマジで他ではないようなサウンドの曲が出来たときとか。
そういうときに、ちょっとフラストレーションを感じることがあるよ、
というのもほんとに俺は正しいことをしてるのかどうかわからないからなんだ。
こういった事柄には注意をしなけりゃならないんだよ。 これはビジネスなんだからね。
俺はもしその曲が駄目だと思ったら、リリースしするべきじゃないことを学んだんだ。
実際、今まで出した中で幾つかの曲はうまくいってなくて気に入ってないものもある、
普通はそんなことはないんだけどね」 んでもって彼はこのアルバムの中の曲は、
もちろん全て気に入っているし、 いろんなDJ達のジャッジを待つまでもなく、
皆がきっと気に入ることを僕が保証するぜ。 Check the technique! PugwashとBizzy Bは、
Dream TeamとJokerを支えてくれた皆、そしてこのアルバムでの多大なる助力を与えてくれた
JBに、感謝をささげます。

コリン・スティーヴン(Colin Steven)

(拙訳:Era Guru)

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