「BIZZY B & BRAIN RECORDS」 interview (from Knowledge Magazine)

タイトルの二つの名前は、他のジャングルプロデューサーやレコード会社に比べて馴染みがないかも知れないね。
だけどBizzy Bと彼のレーベルBrainは、シーンの創世記からそこにいたんだ。
そしてついに彼等に注目が集まる時が来って訳だ。
彼等のアルバム"Hoods From Da City"がもうじきリリースされる。
ジャングルのアルバムも最近はすんげーたくさんリリースされるようになったけど、そんなコミコミの市場の中、
それでもなお、彼等の存在は飛び抜けて個性的だ。
理由は強力なボーカルだ。そのメンバーは、Tempo、Mr Woosh、Tishan、Trigger、Alice Donald、Sarah D、
Michelle Thompson、そして「イーストロンドンからの。。」とだけクレジットされた謎の新人ラッパーなどだ。
これらの名前はまだ君にとってあまり意味をなさないかもしれない(僕は絶対来ると思うんだけどね)、
けどね、プロデューサーの名前にはグット来るはずだ。
BizzyがいつもコラボレートしているPugwash("Raw Dogs"を共作)と
Marvellous Cain (このアルバムに入ってる"Everyday Junglist"VIP mixをチェック!)の二人に加えて、
Agent K&the MajistrateやMarley MarlやTDKが参加しているんだ。

「俺達は普通ヴォーカルを探すときには、オールドスクールのアカペラとかそのへんから取ってくるんだけど」
Bizzyは説明する「んで、そうすることが悪いと言ってるわけじゃないし、俺達も今でもそうしてるんだけど、
このアルバムではそれをやってないんだ。ここにはシーンの今のヴァイヴを反映したヴォーカルが入っているんだ。
例えば、Mr Wooshの"What A Gwarn"って曲では、
『もし君がこのスタイルが好きなら、君のホーンを鳴らしてくれ』と歌っている。
これは全てのレイヴ好きに向けてのメッセージだ。
もっとはっきりとした意志を持ったトラックなら"Togetherness"というのがある。
この曲では、Aliceがシーンのユニティとピースフルな側面を歌っている。
俺達はこのジャングルって言う音楽がもっといろんなことを表現できるってこと証明したいんだ。
そして同時に多くの才能が集まっているってこともね。」

Bizzyはいつでも音楽を深く愛してきた、いつでも空っぽのフロアにまっさきに飛び出るような子供だったと彼は言う。
彼がレゲエやソウルやスィングパーティでDJをはじめたのは7年前のことだ。
そして自然に時の流れにしたがって、ハウス〜ハードコアへ、そしてジャングルをプレイするようになった。
彼は、トラック作りでもっともよく知られているが、
今でもラジオ(Pressure FM 100.4、ロンドンの毎週土曜日夜10時)やクラブでのDJを楽しんでいる。

彼のプロダクションは進化した。以前は仲間達と乏しい機材にかじりついて悪戦苦としていた。
彼のデビュー曲"Revolution"はヒットして、そして気がつけばここまできていた。
彼は、殆どのメジャーなジャングルレーベルからトラックをリリースしたことがある。
(名前を上げる気にならないくらい、そのリストは長い!)
Brain Recordsの他に、彼はもう一つJokerというレーベルを持っている。
これは彼がDream Teamの相方Puswashと一緒にやっているレーベルだ。
"Stamina"とか"Raw Dog"といった名曲の影には彼等の存在があったのだ。
けれどBizzyは成功に対してとても謙虚だ。
「俺達はヒットを狙ってやってるわけじゃないんだよ」彼は言う
「音楽ってのはただ単にクラウドの為にあるもんなんだ。
俺達は外に出て、クラウドがハマれるフレーバーをつかんで、俺達の考えるハマれる音をトラックにしてるだけなんだ。
俺達は"Stamina"を、皆笑うだろうと思ってたんだよ、でも意に反してヒットしちまった。
誰もそんなこと予想できなかったんだ。」

僕は彼に、あの時代から随分と経って、それでもまだやり続けていて、
かつこれだけ成功してるってことに驚きを感じないかってきいてみた。
「俺達はほんとに驚いてるよ、そしてとてもハッピーだね。シーンの一部を担うことが出来てるなんてとても喜ばしいことだ。
俺達はこの何年もの間に俺達をサポートしてくれた皆にとても感謝慰しているよ。
俺達はいまでも、レコードを買ってくれる人達や俺達を知っている人達と出来るだけ接触する機会を増やして、
いい関係を築こうとしているんだ。」

じゃあ、君にとって世間に認知されるうえで何が一番大事?
「最終的には、俺達が音楽をやっているんだってことを皆が知ってくれたらそれでいいね。
俺達はトップになりたいわけじゃないし、ナンバーワンヒットを出したいわけでもない。
たとえば誰かが"Brain Records"や所属アーティストのことを話して、
その名前を言われた他の人が知ってるって感じのことだけでいいんだ。曲の善し悪しはそれから彼等が判断すればいいんだし。」

彼に悪口を言うやつが殆どいないというのはよく分かる。
彼は、お金が大事だということも知っているし、結局はビジネスなのだということも十分理解している。
がしかし、必要以上の利益を取ることは決してしない。
百聞は一見に如かず、Bizzyはイーストロンドンに、
音楽作りに真剣な新たな才能をもったアーティスト達のためにユニットを開くつもりだ。
「俺達が最初始めたときは、本当に大変だった」彼は回想する
「俺達はこのスペースを新しい才能のための玄関にしたいんだ、彼等に自分たちのアイデアを実現するためのチャンスを与えたい。
今までもBranキャンプからは多くのやつらがスタートを切って、すごい仕事をやってきてるやつらがいる。
例えば、ZincとかペシャイとかSlammin Vinylとかね。俺達はいつでも新しいアイデアや人達と一緒にやってるんだ。
もしまじで曲作りに興味があるなら、俺達はいつでもそれをチェックするぜ。」

いつでもBizzyばかりが注目を集めてしまうが、彼はこのアルバムがチームで作り上げたものだと強調する。
以下彼等のうちの何人かにインタビューをしたので、ほんの少しだけだが彼等について知ることが出来るかも。

Mr Wooshは、MC兼プロデューサーでこのアルバムでは、Bizzy Bと一緒に"Waht A Gwwarn"という曲を
そしてソロで"Menace To Society"という曲をやっている。
彼のMC歴はまだ1年だが、すでにオリジナルなスタイルを確立している。
彼はPressure FM 100.4でもMCをやっている、これからが注目だ。

TDKはこのアルバムで4曲を担当するプロデューサーだ。これ以前はDJだったが、Bizzyの勧めでトラック作りをはじめた。
Bizzyは彼にエンジニアの仕方を指南し、今でもいろいろと教えている。
最近彼は曲作りに専念しており、徐々に良いプロデューサーとして成長してきている。

Agent KはBrainで"2 For The Show"という曲をパートナーのthe Majistrateとやっている。
(このアルバムではVIP mixを収録している)彼等は曲作りをはじめてまだわずか6ヶ月だが、
この度Splash Recordsからもトラックをリリースする。
彼はまたPressure FM 100.4でMC Styleeと一緒にDJもやっている(毎週日曜、夜10時から12時まで)。
彼は今、自分のスタジオを作って、自分のレーベルから曲を出す予定だ。

Deluxeは、LeytonstoneにあるBizzy経営するレコードショップ"Togetherness"のパートナーのひとりで、
彼もまたプロデューサーだ。 Bizzyとのつきあいは5年前に遡る。
彼等が一緒に最初に作ったトラックが"Take A Deep Breath"だ。
彼は様々なジャンルに進出をめざす、ビジネスを成功させると同時に、
ジャングル、ガラージュ、ソウル、ヒップホップそしてスィングを作る。
DJ歴は9年、彼もまたPressure FM 100.4でDJ DieselとMC Jubileeとともにプレイしている
(毎週日曜、夕方4時から6時まで)。

そして最後にBrain Recordsは、Baby Face Raggaに特別のシャウトを送ります。彼の魂が安らかに眠るように。

コリン・スティーヴン(Colin Steven)

(拙訳:Era Guru)