Bass Love 2010 Best Disc Guide

まえがき

Bass Loveでは 2010年初めてベストディスクを開催することにしました。低音界隈では旧Rock Baby Soundsysthem、現Dirty Dub Rockerzが主催する年間ベストが質量共に充実していて、僕自身もほぼ毎年参加させて頂いています。なのでBass Loveで敢えてベストディスクをやる必要もないだろうと思っていたのですが、ここ数年のtwitterの広がりで新たに出会うことになった豊かな繋がりのなか、今まで知らなかった多くのベース猛者の方々と出会い(その中にはBass Loveの読者の方も多数で嬉しい驚き)、その方々のベストを知りたいと思ったことが一つの理由になっています。更にはdrzのリストには入っていないけれど個人的に尊敬するリスナー/DJの方々のベストをごく個人的に知りたいと思ったことも。あとこれが結構大きな動機になっているのですが、今年DJネグリジェ氏がtwitter上で展開した10年前の日本のUK Garageシーンを中心としたメモワールを読んで、その中にいたはずの自分ですら如何に何も覚えていないかを思い知ったこと、それがきっかけで自分のHDDをdigして当時の資料を読むことがとても意味深いものだったこと、そして過ぎて行く時間をアーカイヴすることの大事さを改めて認識したことがこのベスト開催に大きな影響を与えました。執筆していただく方の人選につきましては、僕が個人的にリスナー/DJとして全幅の信頼を寄せる方々ばかりです。尚、なるべくdrzとの重複を避ける様に依頼をしましたが一部重複してしまいました。とはいえコンセプトがdrzとは少し異なりますのでいずれも読み応えのあるベストを寄稿頂いていると思います。是非、drzのベストと合わせてお楽しみ下さい。最後に年末年始のお忙しい中、ご協力頂いた執筆者の皆様には改めてお礼申し上げます。

コンセプトの説明

Bass Love2010ベストのコンセプトは、ずばり2010年個人的に熱かったベースミュージック。個人的にというところがポイントでリリース年は問いません。これは何故かというと、2010年に熱かったものが全て2010年のリリースな訳がないと思うからです。今年発見した自分なりの切り口で新たに過去の音源を掘り返してみたら、いかにも2010年らしい刺激に満ちた聞こえ方を始めた音源ってきっとあるはずです。僕で言うならばポストダブステップの到来で、初期ダブステップの音が当時はよく分からなかったその可能性が2010年にはっきりと分かる様になったこと。だから僕の今年のベストには例えばHATCHAのDubstep All Stars vol.1が入っていたり、Locked Onの初期の音源が入っていたりします。とはいえ、他で依頼されたベストでは基本的に2010〜2009年くらいまでの音源で選んでしまうので、なかなかリアルに自分のベストを反映させることができませんでした。そこでBASS LOVEブログで特設ページを設けて、2010年に今の気分を感じたベースミュージックのベストをできればと思い、僕が心底信頼できる方々にベストをお願いする事にしました。もちろん2010年リリースの作品もベストに入れて下さって結構です。ポイントは今年、自分にとって熱かったという部分ですから。

執筆陣(アルファベット、あいうえお順)

bcxxx(東京)
Broken Haze(東京)
DJ PB-man(東京)
DJ SAV (Good Weather,名古屋)
doppelgenger(東京)
eccy(Slye Records,東京)
h.nakajima(rush,PHaT House,大阪)
NAGAO(VOLT,広島)
Nothto  (Atmoshere/東京)
SUSUMO(SLEEPYEYE/Dirty Gentlemans Club,広島)
Takeru John Otoguro (TCY RADIO TOKYO / Tachytelic,東京)
Two Seven Clash(DO UR THING,大阪)
YO!HEY!! (Threepee Boys,東京)
鈴木一彰 (version city session / material,名古屋)
DJ♥ネグリジェ(CATCHY!@SECOND,浜松)
脳内DJヒッキー (Asia組,京都)
隼人6号(静岡)
脇田康介(三河安城,名古屋)

DJ ERAGURU(Bass Love,大阪&淡路島)

ベストディスクリンク集

dirty dub rockerz REWIND2010
soi-tokyo.com Presents Best Experience 2010!

読者の方々へ

このベストはいずれも劣らぬベース猛者のベスト、つまりこれらの音源はDJならばとっておきの武器、商売道具だったりもする訳です。ここに紹介された150枚以上のディスクを集めるだけでそんじょそこらのDJなんて吹き飛んでしまうくらいのとっておきが惜しげもなく紹介されています。僕自身このベストを編集する中でいくつも発見がありました。是非、通の方々も初心者の方々もそれぞれにdigしがいのあるリスト/記事になっていますのでじっくり読み込んでみて下さい。紹介されている音源のほとんどはアナログ/CD/データで購入が可能です。中にはフリーの音源もあります。以下に購入先としておすすめのリンクをいくつかあげておきますので気になったディスクがあったらぜひどうぞ。

DISC SHOP ZERO
material record
Juno Download
Boomkat
Beatport
7digital



bcxxx(東京)
URL: http://black.ap.teacup.com/fukashinogakuin/

ほぼグライムオンリーのセレクトです。
幅広い人に聴いて欲しいので、フリーダウンロードの作品を中心に選んでみました。
グライム界が空前の活況を呈した一年だったので、まだまだいい作品が沢山あったんですが、とてもじゃないけど10枚に絞りきれないのが残念。

1. Roll Deep - Say No More Mixtape (フリーDL)
言わずと知れたグライムのオリジネイターたちが、メジャー向けに展開してきた商業化路線の一方で、アンダーグラウンドで放った起死回生の一打。2010年を代表する1枚がこのフリーダウンロード作品であったという事実が、この年のグライム・シーンの限界と可能性を同時に示しているような気もする。

2. Giggs - Let Em Ave It (CD) XL RECORDINGS  [Amazon] [juno]
2010年に最も印象的だったのは、ポスト・グライムのラップミュージックであるロード・ラップが生み出した最初のスター、Giggsのこのアルバムのリリースとその大ヒット。表面的にはヒップホップだが、これを「UKヒップホップ」と捉えてしまったらその価値は半減する。グライム・シーンはここ数年、キャッチーなことをやる ことでメジャーのフィールドで売れることを目指してきたが、アングラ時代のプロデューサーを変わらず起用し、売れ線のシングルをボーナストラックに回してまでひたすらギャングスタ・ラップでやり切ったこのアルバムが売れたことは、シーンの方向性に大きな影響を与えるだろう。

3. Roadside G's - Nightmare on Elmz Street (CD)
ロード・ラップという言葉が生まれる前から、UKギャングスタ・ラップとグライムの最も激しくスムーズな融合を追求してきた先駆者の、目下の最新作。濃厚なラガ成分をはじめとするむせかえるようなUKゲットーの空気を含んだ物騒な音と、表面的なスタイルの多様性を超えて一貫する強力なグルーヴは、まさに「ロード・グライ ム」。自然体で、ものすごくワルい。実はこれと同等かそれ以上の傑作だったフリーmixtape『Blood and Gwop』も是非。

4. Ghetts - The Calm Before the Storm (CD) [Amazon] [juno]
特異なスタイルとキャリアを持ちながら、P-Moneyとの年初のビーフでケツを割ったりして妙に評価が下がってしまったベテランMCの、その印象を覆す傑作。プログレッシブな面と、グライムでしかあり得ないハードコアな部分の両面を完全に融合して、その上で唯一無二のラップを展開。Ghettsの声こそ「グライムの声」、「UKの 声」だと確信する。

5. Rival - Return Of The Rivz (デジタルアルバム)
2010年は多くの新世代MCが本格的に攻勢を開始した年だったが、彼らの特徴は非常にグライムというアートフォームに対して原理主義的なところ。その代表格がこのRivalで、戦闘的なスタンスで流行の音楽スタイルを斬ってみせた「Funky House」は良くも悪くも今後のシーンの進む道の一つを予感させるものになった。これはbandcampでデータだけでリリースされたデジタル・アルバムでもあり、とかくグライム音源の流通が悪い日本に住む人間にとっては、CDクオリティのファイルがオンラインで購入できるこうしたリリース形態はありがたい。同じくデジタル・オ ンリーでリリースされたKwam MC - Truth Hurts や、やはりbandcampでデータ購入できるM.I.K『Grime To Five』もついでにおすすめしておきます。

6. Marger - Flow Food Mixtape (フリーDL)
同じく2010年を代表する顔の一人、Margerの初フリーmixtape。幅広い音作りの野心的な楽曲を並べながら、全体としてはあくまでグライム。不敵なトーンと余裕が既に貫禄。

7. Maxta - Maxtape(CD) UPTOWN/GRIME KID [Amazon]
2010年に注目された新世代MCの中でも最も天才肌を感じさせたのがこのMaxta。攻撃的で多彩な作風なのに飄々とした統一感のあるグライムは、5位のMargerとも共通した手触り。不思議に流通が良くて日本でも買えたりするので、探してみてください。フリー・アルバム『The Come Up』『The MaxstEP』も是非。

8. The Beat Creatures - Creatopia Series 1 - Vocal Valley Vol.1~3 (フリーDL)
グライムの原理主義化、ロード・ラップへの接近というストリート回帰的二大ベクトルの影で印象深かったのが、新進のビートメイカーが主導して、プログレッシブでサイバーな方向性を指向したこのフリー・コンピレーション・シリーズ。テックに才気走ったトラックは肉体性に乏しい面もあるが、クオリティは非常に高い。3本 一気ならコンセプチャルな超大作としても聴ける。

9. Doller Da Dustman - Set To Be King (フリーDL)
2010年にフリー・アルバムを最もたくさんドロップしたのはこの男じゃないだろうか。気鋭のビートメイカーZ-Dotも多数トラックを提供している。グライム的なファストラップを封印してロード・ラップ的なスタイルに挑戦したFrom A Hustler 2 My Hustlers も非常にオリジナルな出来でおすすめ。

10. V.A. / DTA Grimetape (フリーDL)
USベイエリアのファッション・レーベルでありながらUKグライム・シーンを強力にバックアップするDTAが、NO HATS NO HOODSと組んで出したフリーmixtape。今のシーンを切り取った完璧な内容になっている。DTAはYouTubeにもチャンネルを持っているが、その内容も多くがグライム関連。米西海岸で近年ダブステップに触手を伸ばしているCypress HillのDJ MuggsのラジオにGhettsらグライムMCが出演したのもここの仕切り。こうしたバックアップを得て、今年はUS方面にもグライムの攻勢が拡大することを期待したい。

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BROKEN HAZE(東京)
http://www.brokenhaze.net/
http://twitter.com/BROKENHAZE

01. Flux Pavilion – Lines in wax feat. Foreign Beggars   [juno]
02. Rustie – Hyperthrust [zero] [juno]
03. Lorn – Automaton [zero] [juno]
04. Muxmool – get better john
05. Slugabed – Titans [zero] [juno]
06. halp — Leek [juno]
07. Swindle – Airmiles [zero] [juno]
08. Nit grit – Abandoned (Sloth Logic remix)
09. Plan B – Love goes down (Doctor P Remix)
10. +verb – Empty Hearted [juno]

ご本人のご指定により下記サイトより転載
http://raids.jp/?p=671

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DJ PB-man (東京) aka Prettybwoy
http://soundcloud.com/dj-prettybwoy

       

1.RUB THE EGO 02 - DUNCAN POWELL (Ego Thieves)
Legendary UK Garage producer Duncan Powell.これまでも数多くのFREE EPをドロップしているPRODUSER DuncanPowell。一部では今年、FUTURE GARAGEの流れで注目を集めた(?)。が、この人はMJ COLEや昔っからのGARAGEレーベルTRUE TIGERからもリリースを残しており、UKGの一連の流れに沿っている正当派な(?)人である。このEPからも解るとおり、音のクオリティが群を抜いて高い。昔は4x4のイメージが高かったが、近年はDUBSTEP寄りの音も多い。しかし、彼の作品は一貫していて、聴いていると安心できる。FREEトラックが探せばかなりあるので、興味ある方は探してみると良いだろう。

2.WATFORD WEATHER - SCANDALOUS Unlimited (True Tiger Recordings) Released:01 Feb 2006
DUNCAN POWELL繋がりで、オールドスクールから1枚。前から現場でかけていたが、今年はこれへの反応がすごく大きかったので、まだまだ熱い1枚として紹介。パーカッシヴで妖艶な4x4。BASSLINEとも相性がよく、重宝しています。オリジナルはScandalous Unltd.の4x4。

3.Bad Girl EP  - Addictive feat Trilla (2NV) 31 October2010 [juno]
何故か、日本では影の薄いADDICTIVEのEP。ホントに、何故か影が薄い。女の子二人組。PVとか見ると、普通にかっこかわいい。BASSLINE、FUNKYシーンを軸に、いわゆるUKG畑からエレクトロ方面までカバーするような感じ。BASSLINEへのPUSHの姿勢がとても共感が持てる。なのでBASSLINEのFlex remixをPUSH。ところで、FLEXって、イコールDJ Qってことでよろしいのでしょうか?

4.DJ Q ft.Slick Don - Say That Again (?)
今年もBASSLINE一直線は相変わらずのDJ Q。彼とDJ EZがいる限り、BASSLINEが忘れ去られる心配はないだろう。同じくBASSLINE /GRIMEシーンの人気MC、Slick Donの余裕たっぷりのMCが気持ちよい。今年はたくさんかけました。しかし、日本ではとんと人気の出ないBASSLINE。認知されない理由の一つが、トラックが手に入らない、という問題。実は大半はフリートラックのシーン。探せば意外と掘り起こせる、掘り起こし甲斐のあるシーンであると言える。

5.Fake Niggaz - M.D.Recordings (=MdotMusiq)  (Soundcloud)
soundcloudでBASSLINEを辿って行ったら見つけたアーチスト。ミニマルな方向の音を好むようで、程よい湯加減のGRIME,GARAGEトラックを制作している。クオリティが飛びぬけて高いわけではないのですが、低音と音のヌキの具合が気持ちよくツボにはまり、チェックしているアーチスト。今年配布した自分のMIXCD"Prettybirthmix"にも、数曲使っています。
http://soundcloud.com/m-d-recordings

6.Bass In Your Face EP - TRC (Merkury Music)27.Sep.2010 [juno]
Basslineといえばまず名前が出てくるTRC。日本ではTRGは馴染みがある人多いだろうけど、彼はTRC。ボーカル物、インスト物、5曲入りのEP。今年(厳密にはもっと以前からだが)多く見られた四つ打ちではないBASSLINEも入っている。とんでもないハネハネビート。でもしっかり腰に来るBASSが気持ちよい。とにかくBASSLINEはEPとしてのリリースが少なすぎる。その中でも真っ当に買えるEP。因みに以前彼名義のEPをリリース物で買ったのは、2008年、アナログです。

7.Headlock Bootleg Remix - Mr.Figz (FreeDownload.Nov.2010)
2008年はBASSLINEの熱い年だったのだろうか? ジワジワと、、爆発するのを今か今かと待ちわびて、、、結局、UKFUNKYに持っていかれた感が否めない。。。そんな時期に良質歌物ブートBasslineを量産していたMr.Figz a.k.a.Figaro。Dj PALEFACEのRINCE MIX CDにも使われていた。2009年に差し掛かるころには、ほとんどFUNKYしかつくらなくなっていたが。この頃はMyspace全盛期で、ページにトラック情報はあるものの、リリース情報がわからない、、ってな事が多く、やきもきした時期でした。その貴重な(ホワイト盤EPが少量リリースされたくらいだった記憶)彼のBASSLINE音源が今年本人の手からFreeDownload解禁されていました。特に印象的なのが、表題に挙げたHEADLOCK Boot Remix。原曲の壊れたオルゴールの様な音とbasslineが絶妙にマッチ。それと、僕が欲しくて何回も探した、RAIN Remix。キラキラ感マックスのブレイクで、heavyベースの壁が押し寄せる、僕の大好きな展開です。リンク残ってたら、是非聴いてもらいたいと思ったのですが、どっかに埋もれて見付からなかったので、興味ある方は、YOUTUBEで"mr.figz","headlock"とか検索すれば、曲は聴けます。

8.Wheres Da Mansdem At - Donae'o & Burgaboy (FreeDownload.Dec.2010)
GRIMEだけでなく、幅広く、メジャーに行き過ぎることなく、良質なプロダクションでマイクを握り続けているDONAE'O。BASSLINEシーンで頭一つ抜きん出た質の高い音を提供し続けるBURGABOY。この二組が組んで、まさかのFREE DOWNLOAD!!クリスマスの時期に解禁されたので、実際まだ現場でかけてないんですが、、、これからガツガツ使っていきます。という意味で、2010チャートに載っけさせていただきます。DJ Qも、自身のBBC1xtraで4回くらいリワインドしてました(笑)。解禁シーズンを全く考えてないドープシットです。

9.Lose Control - Booda (Album:I Love Bassline ,Lebel:Insatiable Music)20.Dec.2010 [juno]
今まで、色んなMIXCDに使われていて、てっきりクラシックの部類だと思っていたが、改めて探してみると、リリース情報が見当たらない、(いい加減で恐縮ですが)もしかしたら、初解禁のBASSLINEドープシット。こんな上品でドープヘビーなトラックがリリースされていなかったのはオカシイと思うので、どっかしらでのリリースは既にされているハズ。。。わかる方いたら教えてください。現代版jaimeson/True的な。

10.On The Low - Bassboy & Sacha (download/soundcloud)
BassboyもBASSLINEのMIXCDには常連の顔。憶測だが、UK BASSLINEを略した"UKB"という表記、主に4つ打ちではないBASSLINEのトラックに適用されている気がする。特に最近の傾向では。このトラックに関していえば、四つ打ちを崩して一周して完全に2STEPになっている。OLDSKOOL VIBES全開。SACHAというシンガーの女の子も、頑張っている感じがする。早朝に合いそうなBASSLINE。

11.They Wanna Wife - Burgaboy feat Addictive (Album:I Love Bassline ,Lebel:Insatiable Music)[juno]
今年のBasslineの傾向を象徴している1曲ではないだろうか。UK独特のマイナー感たっぷりの歌に、Burgaboyの2STEP BASSLINE炸裂。GRIME以降の歌物の流れをUKBでビート感たっぷりで召し上がれ。という感じ。とにかく、今まで手に入りにくかったトラックがてんこ盛り50曲のこのI LOVE BASSLINEは必聴でお願いします。 

12.PrettyBirth - PB man 
http://soundcloud.com/dj-prettybwoy/djprettybwoy-prettybirth
最後に1曲。自分のトラックを。これは、256MBメモリのPCで、ACID4.0でサンプリングのみで作った曲。BASS音が太くできたので気に入ってるのですが、これはi-phoneアプリでオシレータの40か60Hzの音を録音して加工しました。今は環境を新しくしたので、よくそれで曲を作ったなぁと、思い出の曲です。

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DJ SAV (Good Weather,名古屋)

なるべくみなさんとカブらないように、重要作やアンセムというバイアスをなるべく排したランキングです。あくまで「個人的に」熱くなれた楽曲、ディスクを選んでいます。基準は、今年もめまぐるしい進化を遂げたUK BASS MUSICにおいて、それらの各トピックに気付かせてくれた衝撃作という観点がメインです。

1:FLUX PAVILION/Lines In Wax EP (Circus) [juno]
これはRUSKO/CASPA以降のACIDベース、Vo.モノなどのスタジアム級対応ブチアゲスタイルのお手本のような楽曲群でした。ドラムンでいうRAM周辺のあのバカ騒ぎ感がDUBSTEPにも確立されたと思うと感慨深いです。いくらミーハーで派手でもダサくなきゃセルアウトじゃないですよ。

2:BENGA/Stop Watching EP (Digital Soundboy) [zero] [juno]
ダブプレートの時点でヘヴィープレイされてたAはもちろんのこと、CLUBのサウンドシステムで初めてB面Little Bits聴いた時は衝撃でした。ドラムとシンセだけでこんなに表情が出せるのかと。

3:HIRAGEN/Dope Run (RACOONCITYSLUM)
こちらは僕のGRIME熱が再燃しだした時に、出会った日本語ラップの異端児 a.k.a. 和製GRIME。しかも本人達はGRIMEなんて知らずに極々自然に生み出したと。ただ工業地帯にすむヤンチャな若者のレベル・ミュージックだと。立ち居振る舞い。世界、時代との必然的な共鳴性。最初にただ事じゃない物語だと気付いた時には比喩じゃなく身震いしました。

4:DRUMSOUND & BASSLINE SMITH/R U Ready(DUBSTEP MIX) (Technique) [juno]
N-TYPEを初めとする現場ロンドンでの最前線において、いまだオーソドックスなハーフステップの有効性を体現しているBIG TUNE。とまあゴタクは置いといて、1番お世話になったDUBSTEPらしいDUBSTEP。トレンドの変化にまどわされ過ぎないことも大切ですね。

5:JACK SPARROW/Terminal (Tectonic) [zero] [juno]
アルバムも大変完成度の高かったJACK SPARROW。特にこれがリリースされた時期は出す度に進化、深化してて大興奮でした。トライバル・テッキーなダブ・マナー満載のBPM140トラック。踊らない訳にはいきません。

6:Ricardo Villalobos – Electonic Water (Perlon) 
こちらは2008年のリリースでしかもテクノ。でもミニマルなビートとベースには間違いなくDUBSTEP以降の文脈が潜んでいます。なおかつたまに入るインダストリアルなノイズが荒技過ぎなんです。ミニマルな、じらしまくるリズムがもたらす高揚感を、ノイズの覚醒観という大鉈でぶった切るという。超ドSトラック。

7:DJ HATCHA/Dirtee Tek (Special Branch) [zero] [juno]
ダブステップ・ゴッドファーザーやってくれました。なんなんでしょうこのビートとこの質感。ワルいですね。しかも家で聴くのとサウンドシステムで聴くのと全然表情が違います。騙されたと思って現場でスピンしてみて下さい

8:MINT x THE LASTTRAK/だぶ☆すて EP (Free) 
US SOUTH HIPHOPとDUBSTEPの親和性は様々な場所で騒がれていますが、さらに日本のヲタ文化とFree Download潮流も巻き込んで、これぞまさに「お好み焼き」な、ジャパニーズ粉モン・ベース・ミュージック。濡れます。

9:KS-20/Fun-Key (?)
手前味噌ですが僕が勤めているレコード屋のJAZZ専門店の店長が作った和製UK FUNKY。ちなみに本人は10年以上エレクトロ・ファンクやテクノを作っていて、今回もUK FUNKYなぞ全く知らず、バイレ・エレクトロ・チューンをエロくクールに作ったら、たまたまこうなったらしいです。世界中で密かに話題です。

10:THE XX/Crystalised(DARK SKY remix) (Young Turks) [juno]
ROCK好きからしたらこんなにとけ込める唄モノDUBSTEP Remixが成立するんだなあと、DUBSTEPの成熟さに胸が熱くなった1曲。この曲以前にあった安易なマッシュアップや、むりくりなDUBSTEP Remixは正直物足りなかったので、盛り上がらなくても、これからちょこちょこかけていきたいです。

次点
SLUGABED/Ultra Heat Treated EP (Planet Mu) [zero] [juno]
スクウィーはノレないけどオモロイです。フロアで聴きたいので、誰かもっとかけてください。

BLUE DAISY & ANNEKA/Raindrops (Black Acre) [zero] [juno]
ダウンテンポです。BURIAL meets MASSIVE ATTACK?はい、違います。でも名曲です。

HYPNO/Over The Top (PTN) [zero] [juno]
こういうTECH HOUSEなUK FUNKY徐々に増えててどれもカッコイイんです。

まだ無名ですけど「SUNDAY ROAST」という若手プロデューサーも期待大です。

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doppelgenger(KOENJI FREEDOM/Mammoth Dub,東京)
http://doppelgengertimezzz.blog12.fc2.com/
http://soundcloud.com/doppelgenger

プロフィール:
15歳からDJキャリアをスタートし、2008年よりDOPPELGENGER名義で活動を開始する。サイケデリックを軸に、パンクでアグレッシブなスタイルで独自の「DUB」を追求している。毎月代官山UNITで行われている東京最大規模Drum&Bass、DUBSTEPパーティ『Drum&Bass Sessions』のレジデンツとしてプレイ。また自身がオーガナイズするパーティ『KOENJI FREEDOM』@ Studio DOMでは全4フロア24バンド24DJというスタイルで開催している。そして地元埼玉444quadにて各月レギュラーパーティ『Mammoth Dub』では多方面のアーティストを招聘し開催している。他、各地で活動を展開中。リリースとしては2009年4月、自主制作により『Dubstep Mixology』をリリース。また、2010年1月には、RUDIMENTSより1DVD+2MIXCDの3枚組み『TIME WILL TELL』をリリースする。そしてSUBENOANAより、2010年5月リリースのコンピレーション『HELLO!!! VOL.2』に自身のトラック『kill or sleep』が収録。 2010年6月に自身が監修するアートマガジン『GURUZ MAGAZINE』(特典CD+DVD)をリリース。

Tribtek part1,2/ Orphan101 [zero] [juno]
ミニマルテクノを感じさせるシンプルかつぶっといビートが男気を感じました。詳細はよくわからないのですが、part1,2共にかっこいい一枚。

Naked / Shackleton (skull disco) [zero] [boomkat]
何故かこの曲が再燃した2010年後半。哀愁かつ奥底に潜む狂気が、やはりshackletonは半端じゃないと痛感。これはスキル云々じゃ出せない。shack! letonにしか出せない味がある。

Apophenia (Original Mix)/DJ G (tube10) [zero] [juno]
tube10は音も然る事ながら、カラーバイナルにレーベル面も凄い拘ってて、一環してレーベルカラーがしっかりしてると思いますね。ここで挙げたApopheniaも今年は本当にかけまくりでお世話になりました。レイビーかつ黒さがツボです。

Minimal Bump / nekochan (Airflex Labs) [zero] [juno]
歌声がbjorkを彷彿させる、シンガー兼クリエイターのnekochan。ネーミングもチャーミングですが、音もいいです。ここで挙げたMinimal Bump以外も好きな1アーティスト。

Subluna / komodo (???)
今年?BTCにカナダから来ていたkomodo。彼からCDを頂き、それからヘビーユーズになってしまった。。。エスニック&パーカッシブなテイストが良い意味でdubstepマナーを無視しつつ、押さえるとこは押さえてます。

Campfire Funk / coleco (soul motive recordings) [zero] [juno]
このバイナル以外にデジタルリリースで2曲ぐらいしか出してないんですが、どれも凄いオリジナリティです。アンリリースの曲も欲しい曲がたくさんあるので、早くアルバムを出して欲しい!

The 06Singles/Hey-O-Hansen (Hey Rec) [zero] [boomkat]
このシングルス以降、全然リリースがなかったのですが。これは凄いツボりました。本当に何考えてんだかさっぱりわかんない感じが大好きです。

From the Foundation(Pinch remix)/Dubkasm (Sufferah's Choice) [zero] [juno]
これはもう、ニュールーツといってもいいぐらい、ど渋なDUB。シンプルかつ神聖な、尊い世界観。さすがpinchです。リスペクト。

Linga Yoni The Dub Paradox / Mayd Hubb 
これは詳細まったくわからないのですが、2010年かなりプレイしてた気がします。アルバム通して聞けます。new roots & techno?なんとも形容しがたい独特なグルーヴにやられました。

Metallica/Seek & Destroy (Bassnectar Remix)
今年のDBSにskreamが来た際に彼がスピンしてたこの曲。この破壊力、半端じゃないです。一連の流れから完全脱線ですが笑やっぱメタル最高!とこの曲聞いてから久しぶりにメタルを聞きまくってしまった。あと勝手に連想して「アメリカ!」って独り言言うのに少しはまってました。



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Eccy (Slye Records / 東京)
http://eccy-produkt.com/

     

DJでよくかけた曲などをセレクトしました。

The xx - Island (Untold Remix) [Young Turks] [juno]
untoldの変態さがマッチしまくっててとても不思議!最高!

Funkystepz - You Got It [unreleased]
キレイめ!!

Wiley - Electric Boogaloo Ft. J2K & Jodie Connor (Hudson Mohawke Remix) [Back Yard]
hud moの128BPM!!

Zomby - Digital Fauna [Brain Math] [zero] [juno]
デジタル変態キレイ

Hyetal - We Should Light A Fire [Planet Mu] [zero] [juno]
キレイめpost dubstep

Lil Silva - Pulse vs Flex [Night Slugs] [zero] [juno]
ノリノリシルバ最高!かけまくりました

A1 Bassline & Kavsrave - Luckier Charms [Tighten Up] [juno]
後半テンションあがってかっこよい

BD1982 - Trails (Jam City Remix) [Seclusiasis] [juno]
マイメンブライアンの曲。使いやすくて好き

Ms Dynamite & Geeneus - Get Low [???]
ノリノリかけまくった

Brackles - LHC [Planet Mu] [zero] [juno]
Blunted Robots全員かっこいい

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h.nakajima(rush,PHaT House,大阪)
twitter http://twitter.com/rush_nakajima

 

プロフィール:
rush:records , rose by rush 主催。 djではUK-bassline Soundを軸とし、フロアーセットはHouse,tech,Dub Step,Electro etcを縦横無尽に走らせ、ラウンジセットでは現代的ではありながらも独特のFlavaを匂わせるプレイを行う。 様々なバックボーンから空間を彩る全ての要素を表現すべく様々な観点で展開し、店舗のbgmセレクトやサウンドコーディネーションを行いクラブやプライベートパーティ等のボーダレスな環境下でのプレイは堂島ホテルやAPECも開催された上海最大級である上海国会展示場でのカクテルパーティのエンターテイナーとして2500人のゲストをもてなす。 過去にはgrand cafeやunion、vanoやDisel Pirates Radioでプレイを行う。

1:The Only Way Is Down/Marco Del Horno[Bullet Train]  [juno]
2:Kid Conga feat. MC Miltinho (Dubbel Dutch Remix)/Daniel Haaksman[Man Recordings]
3:Silvia (Sinden Remix)/Miike Snow[Free Download]
4:Centavo/FOAMO[Fat!]  [zero] [juno]
5:Conscience Of A Ghost/DJ Narrows[Thriller Funk]  [zero] [juno]
6:Voicemail/ZED Bias[2003 dub plate]
7:Eye's Down (Breach Remix)/Bonobo[Ninja Tune/free download]
8:The Tickel Song (Falko Brocksieper remix)/FREDSKI&TOMAS BARFOD[Tartelet Germany]  [juno]
9:Blu Magic/ILL BLU[]  [juno]
10:Good Love/CRST[No Hats No Hoods]  [juno]

「コメント」
昨年は個人的にどのジャンルにも注ぎ込めて軸になる曲を"glay"と括り、プレイリストを構築してましたがeraguru氏が呼称した"SubBass House"、昨年のsindenのプレイ等からこの様なチャートとなりニュアンスとして"bass luv"な曲をピックアップしました。 2010年は時代の流れから豊富な情報量を浴び耳が肥えつつあるパーティのお客さんに反してTech-HouseとTechno、electroの単純な流れに対して疑問を感じつつも、表現に迷いがありながら昨年は様々なパーティへ出演させて頂いた結果、下半期に掛けて自分の色が見えて来た1年でもありました。 良くあったプレイの流れはTech HouseからUK-Funkyへ流れ、Eye's Down (Breach Remix)辺りからCentavoへの流れを作りヤマを積むかSilvia (Sinden Remix)等でminimalを経てHouseにシフトと"ジャンル"を切り離してプレイしました。 併せて今回紹介した楽曲を軸にしたmix"glay"(右クリックで保存)→ http://bit.ly/rush_glay
トラックリストは→ http://tl.gd/7a6sj3
今年も様々な場所で経験出来るよう精進します。

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NAGAO(VOLT、広島) 
http://mixi.jp/show_profile.pl?id=64902&from=navi


1.Saburuko/Find A Lover(INTEGRAL) [juno]
文句無しの一目惚れです。 

2.SERUM/PASS THE BUCK(LIQUID V) 
今と昔の一番ちょうど気持ち良い感じです。 

3.KABUKI/WATCH YOUR STEP(V RECORDS) [juno] 
お!かっこいい!と思わされました。 

4.TOTAL SCIENCE/REDLINES(CRITICAL) [juno]
TOTAL SCIENCEに癒されました。 

5.MAKOTO/Black On Blue(Good Looking) 
広島のMUGENでの楽しい記憶が蘇って仕方ありません。 

6.E-Z ROLLERS/music keeps me(MOVING SHADOW) 
楽しくなってきます。 

7.BLAME/Latitude(Good Looking) 
あらためて良さを再確認しました。 

8.NASTY HABITS/LIQUID FINGERS(31 RECORDS) 
聴く度に深いとこに連れてってもらってます。 

9.Syreeta Wright/I Love Every Little Thing About You(?) 
幸せな気分にさせてくれます。 

10.ASSASSINO DANINHA/Smile(2000 BLACK) 
こういうのすごい好きです。 

なんかめちゃくちゃな感じのベストになってしまいましたが、 
今年も一年楽しませてくれた曲たち。 
来年も音楽を楽しめる健康な体でいきたいもんです。

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Nothto  (Atmoshere/東京)
URL: http://tanzaqueee.blogspot.com/

Untold - I Can't Stop This Feeling / Anaconda (Hessle Audio) [zero] [juno]
Blawan - FRAM / IDDY (Hessle Audio) [zero] [juno]
Ramadanman - Revenue (2nd Drop Records)  [juno]
Rossi B, Luca - Crystal Lady / Saturn (Double Science) [juno]
Cosmin TRG - Now You Know (Tempa) [zero] [juno]
Girl Unit - Wut (Night Slugs) [zero] [juno]
Mosca - Square One (Night Slugs)  [zero] [juno]
Justin Martin, Galen - Tumbleweed (dirtybird)  [juno] 
Brenmar - At It Again (Discobelle Records)  [juno]
Martin Kemp - What U Got / Fix (Blunted Robots) [zero] [juno]

DJではDirty Dutch/Dutch Electro/Tribal Houseをかけることの方が多かったのですが、
そちらからではなく2010年の自分の嗜好の変化のきっかけになった作品を選びました。

Hessle Audio/Hemlock Recordings周辺のサウンドはポストダブステップという呼称と
共に2010年の大きな潮流となりましたが、自分にとっても、近年距離を感じていた
DUBSTEPに対して再び興奮を感じることが出来る作品が多かったです。

UntoldのANACONDA RemixやErick Rinconのインタビュー等により、
認知度が上がってきているメキシコのTribal Guaracheroや、Nght Slugsに
代表されるUK Funky以降の新型Ghetto Tech~Heavy Bass House(?)の動きも
とても刺激的で、リリース作品・Web上のFree Mix・Free MP3問わずよく聴きました。
次々にリリース/アップロードされるトラック群を追いかけた一年でした。
2011年も様々なベースミュージックに出会えるといいなと思います。

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SUSUMO(SLEEPYEYE/Dirty Gentlemans Club,広島)
URL: http://susu-dgc.blogspot.com/

Africa Hitech/Too Late (Warp) Free Downlaod  [bleep]
繰り返し聴きまくった一曲。アーティスト名が特にすき。

DVA Fatima/Just Vibe Soule:Power remix(Hyperdub) [zero] [juno]
完璧。好き過ぎて嫉妬。

SBTRKT Jessie Ware/Nervous (Numbers) [zero] [juno]
やっぱり跳ねてないとね。

Doctor P/Sweet Shop(Circus)  [juno]
歴史。

Benga/Baltimore Clap(Tempa) [zero] [juno]
なぜか地名が入った物に惹かれる。
現場で一緒に手を、、、

Redlight/Stupid(Digital Soundboy) [zero] [juno]
ボインボインな、、、

Roska/Squark(Rinse) [zero] [juno]
ROSKAっていうジャンルを、、、

Joy Orbison/Hyph Mngo(Hotflush) [zero] [juno]
バウンス!

Ramadanman&Midland/Your Words Matter(Aus Music) [zero] [juno]
これは選ばないわけには、、、

CRST/Roulette(Ten Thousand Yen)  [juno]
ビートにつまずく感じが、、、

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Takeru John Otoguro (TCY RADIO TOKYO / Tachytelic)
http://twitter.com/TakeruJOtoguro

アーティスト/タイトル(レーベル)

1. James Blake - Limit To Your Love (Atlas) [zero] [juno]
今年一番、その才能に驚かされた人と言えばやはり彼。もちろん大ヒット作「CMYK」も入れたかったし、欲を言えばそこから遡って聴いてった彼の諸作は全て挙げたいくらいだけど、年末すれすれに登場したこれにはさすがにヤラレた。一見ブルージーなFesitカヴァー。かと思いきやのPCのスピーカーじゃ追いつかないベースと狂気スレスレの音像世界。早くデカイ音響で聴くのが楽しみな1曲。曲を見事に表したPVも合わせての評価です。クルーであるMount Kimbieのアルバムも最高でした。

2. Modeselektor - Art & Cash (SBTRKT Remix) (50 Weapons) [zero] [juno]
俺的に去年のベースミュージックシーンの中で一番動向が気になってたSBTRKT。出す作品全てゲットしてました。これも一つに絞るのに苦労したけど、この ModeselektorのRemixは彼の持つベースミュージック&ディープ要素だけでなく歌モノのメランコリックさも上手く引き出した完成度の高さで一番聴いたかもしれません。そして何より嬉しかったのは、常に仮面を被ってる彼の正体。実は僕が以前にやってたパーティーで招聘したとあるアーティストだったんです。そういえばあの日も所謂クロスオーヴァー系のDJかなと思って、DJ ZincとRiva Starr等のベースミュージックでゴリゴリにフロアを煽ってて驚いた記憶が。そしてそれを思い出してその正体に納得。

3. Four Tet - Sing (Mosca Remix) (Domino)  [juno]
昨年のベースミュージックに(ジャンル的な)外野から影響を与えていたのはFour TetとJamie XX (The XX)かと。特にFour Tetに関してはRemixerのセレクトが毎回間違いなく。このMoscaによる「デトロイトテクノ+バトゥカーダ」なRemixもフロアキラーに。特にGilles PetersonがAIRでこれをプレイしてた時のフロアの狂喜乱舞っぷりが忘れられません。Moscaに関して言えば、年末に発売された"Tilt Shift"も最高でした。

4. Joe - Claptrap (Hessele Audio)  [juno]
去年のインパクト大賞。名前の通りハンドクラップ(とちょっとの咳の音)だけで構成された1曲。この潔い構成にいろんな曲とのマッシュアップも生まれました。ジャンルを超えてヒットした1曲。

5. Shy FX - Raver feat. Kano, Donae'o & Roses Gabor (MJ Cole Remix) Free Download
MJ Coleの底力を思い知らされた1曲。初めて聴いた時の衝撃と言ったら。とにかくベースの破壊力に持っていかれました。昨今のMJ Coleの再評価の中で、「From The Drop」と並んで1,2を争う出来。ちなみにオリジナルのUKベースミュージックシーンのスター達がカメオ出演しているPVも今年のベストビデオの1つとして挙げたいです。

6. Coldcut & Hexstatic - Timber (Seiji Remix) (Ninjatune) [zero] [juno]
元Broken BeatsのDJとしてSeijiの活躍が幅広いシーンに受け入れられて(勝手に)誇らしく思ってます。(笑) 前年から続く良作オリジナル音源&Remixの大量リリースとジャンルを問わないコラボレーションで時の人に。中でもこのColdcutの名曲はジャンル問わずヒットしました。同じ様にZed Bias (Maddslinky)の活躍が目立ったのも去年の嬉しいトピックの一つです。

7. Breakage - Foundation [zero] [juno]
去年の世界的なダブステップの躍進は目を見張るものがありました。SkreamやBengaのMagnetic Man、Rusko等、多種多様な流れがあり、どれも素晴らしいものでしたが、中でもBreakageはアルバムとしての「温故知新」な作りがとても好感が持てました。個人的にはお馴染みのリディムをアップデイトした"Run 'Em Out feat. Roots Manuva"が特に好きです。また彼によるメジャー関連のRemixもどれも良かったですね。

8. Caspa & Mr. Hudson - Love Never Dies (Back For The First Time)  [juno]
もう1枚ダブステップの「メロディアス化」の中でも特に白眉だった1曲を。Kanye Westのバックアップも受けるMr. Hudsonによるメロディが見事にCaspaのビートにハマってます。難しい事なしに本当に歌モノとして素晴らしい。

9. Oriol - Night & Day (Planet Mu) [zero] [juno]
ベースミュージックに入れるのに一瞬躊躇したものの、まずシーンに大きな影響を与えてるレーベルPlanet Muからのリリースという事。さらに言えばベースミュージックシーンと対をなすムーヴメントである「ビートシーン」における80's回帰を考えると自然な作品なのかも。これに関しては音楽知識どうこう関係なくメロウ&ソウルを感じさせる本当に素晴らしいアルバム。夏の間ずっと聴いてました。

10. Onra - Long Distance (All City Dublin) [zero] [juno]
そしてビートシーンから最も聴いたアルバムをもう1枚。こちらも80's回帰を見事にビートミュージックに消化したアルバム。これもメロウ&ソウル(とあの時代の空気)を上手く表現してて、聴きまくったアルバムの1枚です。

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Two Seven Clash(DO UR THING)
http://dut-ur-thing.blogspot.com/

     

Mr Scruff vs Kirsty Almeida /Pickled Spider/Ninja Tune [zero] [juno]
MrScruffらしいFunkyかつFunnyなBassサウンドで個人的にはベースミュージックの縛りが無くても2010年のベストトラックの一つ。

Artwork/ Red /Big Apple Records 
去年UKではDub Stepが完全にMajorになりましたが、My Dub Stepサウンドといえばコレしかありません。Drum'n BassのGoldie - Inner City Life的存在。

Gatto Viola - Backstabbin Angie For A Ten Bag (Doc Daneekas Re-edit)
Angie StoneのI wishをUK Funky/Garage風にエディット。何故かこの曲はBrokenbeatsのアーティストがエディットしたり、人気がありますね。初めのイントロを聴いた時、エリカバドゥのHONEY(SEIJI REMIX)を彷彿させます。

DVA feat Fatima Just Vybe/ Hyperdub [zero] [juno]
今年も期待するUKシンガ―Fatima嬢はどんなトラックでも歌えますな。お見事。

Geeneus ft. Katy B/Good Life (Remix)/CDR [freedownload]
HouseクラシックのGood LifeをUK FunkyにUpdate。イーストロンドン出身のブラスバンド、brassrootsがカバーした同曲も逸品です。

FunkinEven /She's Acid /Eglo Records  [juno]
僕が2010年最も注目したレーベルの一つ、Eglo RecordsからAciiiiiiid 宇Tuuuuuuuuuuuune!!!

T. Williams Ft. Terri Walker/ Heartbeat (Mosca Remix)/Local Action Records.  [juno]
Thisi is UK soundというか、このMoscaのProductionにいちいちやられました。Four Tet - Sing (Mosca Remix) もヤバし。今年ももちろん期待しています!!

Marco Passarani/ Good Split (I Like It) /Running Back 
イタリアの大ベテランMarco Passaraniが手掛けたデトロイト・テクノやシカゴ・アシッドをベースにした地味だけど、ジワジワくるトラック。他の曲とロングミックスして使います。

2562 /Unbalance/Tectonic [zero] [juno]
2009年にリリースされたアルバムですが、今年2月に来日するということでピックアップしました。DUBSTEPのアーティストで誰が一番好きかと言われたら間違いなくこの人。2562 - FACT Mix 81は去年のヘビーローテーションミックスでした。

FUNKSTA/ The Stepp'a (Wip)/CDR [zero] [juno]
LONDONの盟友KAY SUZUKIから教えて貰ったPRODUCERですが、ネットで検索しても殆どでてきませんw プロダクションは荒削りだけど、○○っぽいという感じがなく、初期衝動にかられるサウンド。Kay SuzukiのPodcast(2009年頃)のDJ MIXに収録されてますので一度チェックしてみてください。
http://bipolar-hq.com/

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YO!HEY!! (Threepee Boys) 
http://threepeetimes.blogspot.com/ 

アーティスト/タイトル(レーベル) 

Sissy Nobby / Go Crazy (Take Yo Shirt Off / Gutta Bounce Music) [zero] [juno] 
ニューオリンズバウンスという種類のヒップホップにハマっています。所謂ニューオリンズのローカルヒップホップなのですが、縦ノリのクラップとボイスエディットを駆使したビートが特徴的なバウンスミュージックです。なかでもこの曲がいちばん衝撃的!だと思います。コンピレーション「Shake Twerk & Wobble 2」に収録されています。 

Big Freedia / Rock Around The Clock (Big Freedia) [zero] [juno] 
ニューオリンズバウンスにはマイアミベース、ボルチモアブレイクスと同様にサンプリングの面白さもありました。オールディーズを使ったこの曲、めちゃくちゃ楽しい! 

Young L / Headed To The Money (Legendary Inc) [zero] [juno] 
Young Lのビートは完璧でした。The Packのアルバム「Wolfpack Party」も好きだけど、ほぼ同時期にリリースされたフリーミックステープ「L-E-N」の方が強烈です。特にこの曲はベースラインをメインに構成されていて、かっこいいなと思いました。 

The D.B.'z / The Dummy feat. Stress-Matic (Sick Wid It) [zero] [juno] 
Droop-EのSADEをサンプリングしたミックステープ「BLVCK Diamond Life」は衝撃でした。その流れで2006年くらいにブームになっていたハイフィーもまたDJの時に良くかけていました。なかでもこの曲はDroop-Eの変態的なビートが完璧!E-40監修「The Bay Bridges Compilation」に収録されています。

Big Boi / You Ain't No DJ feat. Yelawolf (Def Jam) [zero] [juno] 
「Sir Lucious Left Foot... The Son Of Chico Dusty」収録曲。ヘンテコなビートだけどめちゃくちゃかっこいいです。 

Nicki Minaj / Romans Revenge feat. Eminem (Universal) [zero] [juno] 
「Pink Friday」収録曲。これ、前のめりなビートがちょっと凄いなと思いました。Swizz Beats! 

Rick Ross / B.M.F. (Blowin Money Fast) feat. Styles P [zero] [juno] 
Lex Lugerのビート!NYに移住したThreepee BoysのDONSTAが、この曲凄い流行ってるって言ってた。僕も大好きです! 

Tyga / Holla At Me feat. Chris Brown (Unknown) [zero] [juno] 
Jahil beatzのビート!Tygaのラップもめちゃくちゃかっこいいです。 

DJ Nate / Back Up Kid (Planet Mu) [zero] [juno] 
いつのまにかJukeも進化しているのだなとDJ Nateを聴いて思いました。ポスト・ジュークってかんじなのかな?おもしろいなぁ! 

Poborsk / Do the Centipede (Disques Mazout) [zero] [juno] 
去年唯一買ったスクウィーの曲なのですが... めちゃくちゃかわいいです。

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鈴木一彰 version city session / material 

http://www.myspace.com/versioncitysession 
http://material-web.com/ 

1. JOE「Claptrap」(Hessle Audio) [zero] [juno] 
2. ROSKA 「Squark」(Rinse) [zero] [juno] 
3. SILKIE「City Limits Volume 1.2」(Deep Medi Muzik) [zero] [juno] 
4. MADDSLINKY feat OMAR「Special」(Tru Thoughts) [zero] [juno] 
5. SOLID GROOVE「Flookin'-Remixes」(Loungin' Recordings) [zero] [juno] 
6. FOUR TET『There Is Love In You』(Domino) [zero] [juno] 
7. SEIJI『DJ Tools』(Sonar Kollektiv) [zero] [juno] 
8. BREAKAGE『Foundation』(Digital Soundboy) [zero] [juno] 
9. QUANTIC presents FLOWERING INFERNO『Dog With A Rope』(Tru Thoughts) [zero] [juno] 
10. SO SOLID CREW『F**k It-The Official So Solid Crew Mix Compilation』(Relentless) [zero] [juno]
 

2010年、とにかく再生回数の多かったものを選びました。 
1&2 DJで多用。ほぼリズムのみでフリーキーなのにどこかポップ。 
3 Dam-Funk以降の80's感とダブステップが同居。 
4 2010年型UKソウルの理想形。12"に10トラック入りボーナスCD付きというリリース形態も新鮮。 
5 オリジナルも含めリリース当時からのマイ定番。2010年はリミックス盤が気分でした。 
6 最近のフロア志向が結実した最高傑作。聴いて良し、踊って良し。粒揃い。 
7 もう少しあとのリリースだったらちゃんと評価された気もするトラック集('07年)。現在のスタイルへの布石。音質も最高。 
8 ライナーノーツ企画(現時点で未発表?)のために隅から隅まで聴き漁った1枚。2010年版『New Forms』?! 
9 個人的にここ4~5年続くラテン熱と元々のレゲエ/ダブ趣味を同時に満足させてくれた文句なしの一枚。 
10 結構な数の古いミックスCDを聴き漁った一年でしたが、中でも刺さったのがコレ。粗いミックスが肝。

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DJ♥ネグリジェ(CATCHY!@SECOND,浜松) 

Baba Black/Dirty Sheep (Palms Out Sounds) [zero] [juno] 
Jamie Woon/Night Air (Deadboy Remix) (Good Years) [zero] [juno] 
Nicolas Bourbaki/Algebra (Blackmass Plastics Bad Maths Mix) (Furioso)  [zero] [juno]
Demos/The Dirty Way (L2S) [zero] [juno] 
Touch/The Rain (Submerse Remix) (L2S) [zero] [juno] 
Sentinels/Love Rhythm (L2S) [zero] [juno] 
Warrior One/King Riddim featuring Lady Chann (King Pigeon)  [zero] [juno]
Jacob Plant/Jump Up (Original Mix) (CR2)  [zero] [juno]
Dave Nada/Moombahton (T&A Promo/Free Download) [zero] [juno] 
Daedelus/Fates Say (All City Dublin) [zero] [juno] 

(順不同)
 
2010年はいろんな思いや事情が重なった結果UK Garageに回帰するという自分にとっては記念すべき年になりました。出戻りを温かく迎え入れ、こんな栄えある場所にまで招いてくれたeraguru師匠に感謝です。去年1年間に最も多く聴いた音源は実はDubstepだったりするのですが、その道には先生方が大勢いらっしゃるので自分はそこから少し脇に逸れてFuture Garageの総本山→L2Sレーベル周辺のUK Garageを中心に、Dirty Dutch,Wonky,Skweee,MoombahtonなどPost Dubstepの流れを辺境から撹乱するベースミュージックにも軽くチョッカイを出す感じで10曲を選びました。

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脳内DJヒッキー (所属 : Asia組) 
URL : http://twitter.com/NDJ_Hikaru 

 

1. Daku (Bandit) - Jamie Duggan [zero] [juno] 
2. Daroo - Sukshinder Shinda & Shin (DCS) [zero] [juno] 
3. Tappe - Surinder Rattan [zero] [juno] 
4. Halogen - Clue Kid [zero] [juno] 
5. Kher Mangdi - DJ Swami [zero] [juno] 
6. Spirits of the Sun - Lenny Fontana [zero] [juno] 
7. Neighborhood - Zed Bias [zero] [juno] 
8. TNT - Remarc [zero] [juno] 
9. Glad U Came to Me - United Groove Collective (Wideboys Nasty Mix) [zero] [juno] 
10. Kini Soni - Ms Scandalous [zero] [juno] 


テキトーにセレクト(失礼!)した10枚はリリース年もコンセプトもバラバラ! 
だけど一つだけ言えることは、イイ音楽には時代もジャンルもクソも関係ないってこと 
(ここで言う「イイ音楽」ってのは、単に自分の好きな音楽って意味だけどwww)。 
2年、3年経つと古臭くなって振り向きさえされなくなるのがクラブミュージックだけど、 
それが10年、20年経つと逆に新鮮に聞こえるから不思議である。

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隼人6号(SUPER WISE/CLEAR...?,静岡) 

BREAKAGE - FOUNDATION [zero] [juno] 
ハーフステップのドラムンベースもダブステップもダンスホールも全て最高にかっこいいです。 
HigherとFoundationに特に心惹かれました! 

FACT Mix 207 - DJ Roc
ディスクでは無いんですが、今年1番の衝撃でした!なんというかこの緊迫感が凄い!危険な匂い 

Caspa - Everybody's Talking Nobody's Listening  [juno] 
初期の音とは少し違うけどやっぱりサブベースの使い方が上手い!3曲目のラストのDJ ScrewばりのCHOPPED & SCREWEDは最高に粋! 

Dub Stories DVD&CD のCD [amazon]  
今年のリリースではないのですすいません!キュメンタリーも面白いですが、CDの内容が物凄い良い、中でもManasseh & Natty の Skengaは絶品! 

SAK-DUB-I - DUB REBEL WISE DUB REBEL WISE [zero] 
本格的なNEW ROOTS!実に攻撃的で素晴らしい!早く現場で聴いてみたい! 

MONJU - Black de.ep [amazon] 
これも全然2010年のリリースでは無いのですが、去年よく聴いて随分研究した。 
国産HIPHOPで低音の出し方は16FLIPがホントに上手!絶妙なバランス! 

DJ Roc - The Crack Capone  [juno] 
今年の後半はJUKEに心打たれまくりです。 
ダブステップを買い始めた頃と同じ「コレは箱で聴かないと解らないけど多分ベース凄い出てるんじゃない??」 
的感覚を今リアルに感じます。たまらん!!JUKEの中には初期のDMZばりにドープな物も沢山あり、 
特にDJ ROCが作り出す緊迫感がヤバイです! 

Digital Mystikz - Return II Space [zero]
壮大な上モノにズッシリとくるベースが素晴らしい!完璧です! 

DJ HAZARD - BUSTA MOVE  [juno] 
変則なビートに実にヘヴィなベースがたまらない!DJ HAZARD は間違いありませんね!! 

DUB FOUNDATION - Gunman : Destructive  [juno] 
ハーフステップドラムンベース!どのリリースも良かったけどあえてあげるとしたらこれ!! 

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脇田 康介 (三河安城)
 

●Lady Chann, Seiji / Sticky Situation - Seiji's Vip Mix [zero] [boomkat]
●Novalima / Yo Voy - Seiji Remix  [juno]
●Faithless / Not Going Home - Seiji's Speedy Remix(Cumbancha)  [beatport]
●Luisa Maita / Lero Lero - Seiji Remix (Ultra)  [juno]
●Pregoyo / Caraninto - Natural Self Remix 
●Belleruche / Anything You Want - Hint Remix (Tru Thoughts) [zero] [juno]
●Donae'o / Riot Music - Skream! Remix (Digital Soundboy) [zero] [juno]
●Nas & Damian "Jr. Gong" Marley / As We Enter (Universal) 
●Landslide / Parables - Ramadanman Vocal Mix (Landmass)  [juno]
●Mz Bratt / Selecta - Redlight Mix  [juno]

2009から2010年リリースで自分がよく使ったもの、よく使いたかったものを選びました。レーベルが入っていないものに関しては、わからない又は、どう表記していいかわからないものです。すみません。

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DJ ERAGURU (Bass Love,大阪)


drzのベストでは2010年の総括的なセレクトをしたので、こちらでは実際DJでよく使ったものと2010俄然輝きを増したクラシックを中心にセレクトした。

1:Bassnectar ft. Ms Persia / Bomb The Blocks (Daz-I-Kue vocal mix) (OM)  [juno]
2007年のEPより。Post Dubstep/Funkyの時代にBroken Beatsはもしかしたら当時よりもダンスフロアで有効性を増しているのかもしれない。実際、2010年一番シンパシーを感じるセレクトだったDJ達は皆必ずBroken Beatsを経由したDJ達だった。最近目立ったリリースのないDaz-I-Kueだがお蔵になったままのDigital Sound Boyからのシングルを含め2011年の活躍を期待したい。

2:Mount Kimbie / Remixes pt.1 (Hot Flush) [zero] [juno]
エレクトロニカ経由のPost Dubstep的展開のお手本の様なEP。James Blake、Falty DL、Instra:metalがremixを担当。全曲粒ぞろい。もちろんオリジナルのMount Kimbie自身のアルバムも秀逸。

3:DJ Naughty / Goosebumps (Roska Kick & Snares) [zero] [juno]
Funky本体のシーン自体は今ひとつだった2010年だが、周辺へと広がりを見せたことでFunkyという枠をうっすら意識しつつbpm120〜130台で自由にベースミュージックをグルーブさせることが出来る様になって楽しい1年だった。Naughtyのこの曲はRoskaのSquakeと共に2010年フロアをロックしたFunkyチューンだった。

4:Untold / Fly Girls (Soul Jazz) [zero] [souljazz]
一部の好き者の間でClapものと言われるトラックがこっそり流行した1年でもあった、その代表作はもちろんJoe / Claptrapだった訳だが、他にもBenta/ Boltimore Clap、Skream/ Clap Your HandsとかShortstuffの諸作など、フロアを賑わせてくれた。Untoldのこれもその中にいれても良いんじゃないかと。2011年3月に来日予定の期待を込めて。

5:Screaming Soul / Warfare (Ruckspin & Plansas remix) (Ranking)  [juno]
Post Dubstepが賑わう一方でオリジネイターのCroydonの連中はメジャーシーンへと進出。Rusko/Caspaが開いたスタジアムロック的展開が市場を拡大した。その一方でコピーの反乱でエッジを失ったDubstepシーンともいえるが、そんな中でも変態リディムで我関せず活動を続けるRuckspinとRankingクルー。2008年リリースだが全く古びずに今こそ有効。ちょっとSkepta / DTIのリディムを思い起こさせる突っかかり感がどす黒さの素。

6:Cluekid / Monkey Style (Subbalicious UK) [zero] [juno]
Cottiとのコンビでルーツテイストの諸作をリリースしているCluekidの2008年作。初期ジャングルを思わせるアホっぽいベースが心地よい。

7:Shortstuff,Mickey Pearce / Tripped Up (Ramadanman Re-Edit) (Ramp)  [boomkat]
2010年個人的な新人王はShortstuffだった。drzのベストにそこいら辺は反映したので、こちらでは最高のDJを来日時披露してくれたRamadanmanのRe-Editを。尚Ramadanman /Tempestも次点で重要作。

8:Mala / Level Nine (Hyperdub) [zero] [juno]
実質Malaのソロ作Digital Mystikz “Return II Space”も傑作だったが、その予兆ともいえる2009年暮れにリリースされたこれはMalaの究極のサウンド。どこまでも贅肉をそぎ落としたサウンドは最高としか言いようがない。

9:Hatcha / Conga Therapy (Tempa) 
2010年はPost Dubstepの影響で初期Dubstep/Dark Garageを再び注目した1年でもあった。当時よく分からなかったことが今になって分かる様になった。Dubstep All Stars vol.1 by DJ Hatchaは実は2010年1番聴いたmix CDだった。その中でもハイライトとして登場するこの曲は2010年のそして2011年のフロアでこそプレイされるべき。

10:Horsepower Productions / In Fine Style (Tempa)  [juno]
当時日本では完全に無視された形の本作は今こそ正しく評価される時が来たと言っても良い。正直、2010年末にリリースされた彼らの最新作より、こちらの方がカッコいいんじゃない?って部分が多分にある。Post Dubstepの諸作が気になる方々は是非この原点的名作を今すぐ聴くべき。

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